地図混乱地域(公図混乱地域)とは?

〜まず、地図混乱地域とは?〜
簡単にいうと、「広範囲にわたり、登記上の地図(公図)に表された土地の位置と、現地の土地の位置とが違ってしまっており、登記上の土地が現地でわからない地域。」といった内容です。(公図混乱地域・こうずこんらんちいき、字図混乱地域・あざずこんらんちいき、と呼ばれる事もあります。)
〜地図混乱地域では、主に下記の3点の問題が生じます〜
1:登記上に表された所在地(地番)が、現地ではどこにあるのかが不明。(不存在地)
2:同じ地番が存在しており、 それぞれの対応関係が不明(重複登記)
3:登記上の名義人(所有者)と、実際の所有者が相違している(地権者不明)
〜地図混乱地域の要因は?〜
・公図(地図)を作成した当時より、土地の位置や区画を間違えていた場合。
、、、こういったケースでも、その土地の正確な地積測量図が登記されていたなら、近隣の地積測量図と接合する事で、現地を照合できるはずですが、不正確な公図に合わせて地積測量図が作られていると、公図(地図)や地積測量図から、現地を特定する事が非常に困難になってしまいます。
・土地区画整理事業の途中にトラブルがあり、進展していない場合。
、、、土地区画整理事業で、仮換地の指定も行った後、清算金額の配分等で地権者同士にトラブルがおきて換地の処分手続きが進行されない場合、事実上使用している仮換地と従前の所有地との関連を証明するには、仮換地証明書や底地証明書、等のたくさんの書類を要します。
・大きな自然災害(地震・火山噴火・河川の氾濫)による地形の物理的な形状変更等の場合
、、、地震や噴火、洪水等、大きな自然災害により地形の変動がおきた場合、土地の所有者や近隣関係者だけでなく、地域全体での一体開発をしての整理が必要となります。
〜公図の不整備状況における悪影響〜
・登記上の土地と、実際の状況が相違している為、敷地境界の確定や敷地面積の測量等に多くの時間と費用が必要になります。
・道路整備等の街づくりを進めていくにあたり、多くの費用や時間がかかるので、工事等が進みづらく、結果として未舗装の道路なども多く見受けられる地域もあります。
・万が一の、自然災害でガスや上下水道のライフラインに不具合等が生じた際も、地権者との調整や境界の調査に多くの費用と時間がかかり、結果として復旧工事も遅くなってしまいます。
・固定資産税は登記上の土地面積に基づいて評価、課税されますが、登記上の測量面積等が正確でないと、課税額に公平性を欠く要因となります。
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